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脱毛症には進行性のものと一時的なものがあることは前にお話しましたが、それぞれに効果的な医療薬は異なってきます。 「育毛剤と呼ばれるものなら何でもいい」のではなく、どこに働きかける薬なのか、また塗り薬なのか飲むタイプの薬なのかなどをきちんと掌握してから使用するべきです。 それらの薬がどのようなプロセスで脱毛症を改良させていくのかを知るために、まず髪の毛の構造とヘア周期について知っておくとよいと推察されますが。
髪の毛を大きく分けると、皮膚の中にもぐって外からは見えない毛根部分と、皮膚の外に出ている毛幹部分があります。
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毛根は毛包という膜に包まれており、毛包の上部には皮脂腺がつながっていて皮脂を分泌しています。 毛根の下部は卵型をした毛球と呼ばれる部分で、その底に毛乳頭(いわば髪の毛の生産工場)があります。 毛球には髪を成長させる毛母細胞が詰まっていて、毛母細胞は毛乳頭に通じている毛細血管から栄養をもらい、分裂を繰り返しながら上に伸び、髪の毛となっていきます。
私たちの髪の毛は、毛母細胞の分裂によって一定期間、成長して伸び続けます。 これを成長期と呼び、その長さは2〜8年と言われています。 毛母細胞の分裂は一定期間を過ぎると停止し、約2週間の退行期を経て約3ヶ月間の休止期に入ります。 休止期に入った髪の毛はやがて抜け落ち、また成長期が始まって再度新しい髪の毛が生えてきます。 このように成長期、退行期、休止期を経ることで髪の毛が伸び、抜け、また新しく生えてくることを繰り返します。 これがヘア周期です。
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